ラブ・マスター? 【ラブレッスン番外編】
だからかもしれない。


由宇さんが、卒業アルバムを見て目ぼしい子を数人メモしてきたと渡されたときも、

その中で知り合いがいるなら連絡を取ってほしいと頼まれたときも


由宇さんに頼られているんだって、勝手な感情が生まれてた。



部長にはこんな事お願いしたりしない。
そんな優越感に浸ってしまう。



調子に乗っていた俺は、アルバムの中の俺を見てどう思ったのかまで聞いてしまう。



今とあまり変わらないと淡々と答える由宇さんに、もう少しだけ何か行って欲しかったな、なんて残念に思っていたら、由宇さんは俺が褒めてほしいと思ったらしい。



わざとらしすぎる口調で、俺がかっこよく見えたなんていう。



あまりの白々しさに、我慢できずに噴き出してしまった。







由宇さんは、とても恥ずかしそうに俺に反論。



そのやり取りがたまらなく楽しいと思った。



絶対部長とはこんなやり取りなんてしないだろ?



そんな優越感まで出てきて、俺は浮かれまくってたんだ。

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