ラブ・マスター? 【ラブレッスン番外編】
忙しそうだから無理にお弁当つくらなくてもいいと、由宇さんに提案した日もあった。
「自分の作るついでに一緒に作ってるのよ?無理なんてしてないわ」
そう否定してくれた時の由宇さんは至って真剣に言うから完全に避けられてるわけじゃないらしいけど……
そんな状態だから気のせいかもしれなくて、避けてるのかなんて聞くに聞けなかった。
由宇さんの言葉通り連日会議が続いてるらしい企画部の役職についてる社員の人達。
会議に参加していない由宇さんも、本当に忙しいのかもしれないって思うことにして不安な気持ちを抑えてる。
それでも毎日、お昼のメールで由宇さんに時間の指定の他に“一緒にお昼入れますか?”と確認してしまう。
由宇さんは具体的な返事はいつもくれなかった。
返信された文には毎回、“わかったわ”と一文だけ。
わかったというのは時間指定に対しての返事らしく、お弁当を渡されてすぐにいなくなってしまう。
やっぱり避けられてると思ったのはそんな日々がしばらく続いてからだった。