ラブ・マスター? 【ラブレッスン番外編】
だけど由宇さんの答えはそんな俺の期待とは裏腹の言葉。




いや、わかってた言葉だよな。






『プロポーズされて喜ばない人なんていないんじゃないの?』






そうだよ。




ましてや部長は由宇さんが想ってる人なんだから。






はっきりもう会わないって言われたのに本当往生際が悪すぎ。






しおりはきっちり返すと言った俺に由宇さんははっきりと要らないと言った。





嫌じゃなければ俺に持ってて欲しいとも言ってくれた。





これでもう本当に由宇さんに会う理由が無くなった。






「今まで俺のワガママに付き合ってくれてありがとうございました」







最後に由宇さんの温もりを





抱き締めるわけにはいかないから






せめて握手をーー…






重なる由宇さんの手の温もり。





そして離れてく由宇さん。




屋上を出ていく由宇さんの背中をただじっと見つめてた。






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