ラブ・マスター? 【ラブレッスン番外編】
取り残される
ポツポツと降り始める雨。
夏もそろそろ終わりを迎えるっていうのにまだ暑い日々が続く。
まるで梅雨時期のようなじめじめ感にうんざりしながらビニール傘片手に外を歩く。
もう片方の手でケータイを開きリダイヤルから見慣れた名前を呼び出してかけた。
『はいよー』
「俺。今日空いてる?またお願いしたいんだけど…」
手短に用件を話す俺にケータイ越しで聞こえてくるデカイため息。
『またかよ〜。二人きりが嫌ならはっきり断れば良いじゃん』
それが出来たら苦労しねーっつうの。
黙る俺にもう一度デカイため息を吐いて、文句を言いつつも了承してくれる優しい奴。
「ホント悪いな。マサの分も奢るから」
時間と場所を指定して通話終了ボタンを押し胸ポケットにケータイをしまい込んだ。
由宇さんと屋上で会わなくなってから数週間が経つ。
その数週間の俺のやらなくてはいけない事、
それは沢木さんからの誘いをなるべく断らずに会う事だった。
夏もそろそろ終わりを迎えるっていうのにまだ暑い日々が続く。
まるで梅雨時期のようなじめじめ感にうんざりしながらビニール傘片手に外を歩く。
もう片方の手でケータイを開きリダイヤルから見慣れた名前を呼び出してかけた。
『はいよー』
「俺。今日空いてる?またお願いしたいんだけど…」
手短に用件を話す俺にケータイ越しで聞こえてくるデカイため息。
『またかよ〜。二人きりが嫌ならはっきり断れば良いじゃん』
それが出来たら苦労しねーっつうの。
黙る俺にもう一度デカイため息を吐いて、文句を言いつつも了承してくれる優しい奴。
「ホント悪いな。マサの分も奢るから」
時間と場所を指定して通話終了ボタンを押し胸ポケットにケータイをしまい込んだ。
由宇さんと屋上で会わなくなってから数週間が経つ。
その数週間の俺のやらなくてはいけない事、
それは沢木さんからの誘いをなるべく断らずに会う事だった。