ラブ・マスター? 【ラブレッスン番外編】
『え?あ!私の働くコールセンターの主任の伊東さん。

パスケース落としたのに気が付いて届けてくれたのよ』




パッと伊東の手を振り払って説明される。




チッ。部署が違うなら人の彼女に触るなって言えるのに、直属の上司ならそれが出来ない。




由宇が働くにあたって支障が出たら困る。





「パスケースもわざわざ届けてくれるなんて
本当にありがとうございます

由宇がいつもお世話になってます」





イヤな相手でも笑顔で話せるのは営業の仕事の賜物かもしれない。




ニッコリ笑ってお礼の他に、俺が由宇とどんな関係なのか匂わせることも忘れちゃいけないと、俺からも礼を言った。



本当は言いたくもないんだけど。





由宇を見ると苦笑いしてて、俺の気持ちがバレバレなんだって思った。





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