零度の華 Ⅱ
「それは楽しみですね」
鼻と鼻がぶつかるまで近づけば、キスもせず言葉だけ残し離れる
「朝食ができてます。お飲み物は何がいいですか?」
『コーヒー』
「分かりました。下で待ってます」
烏(クロウ)は寝室から出て行くと、階段を降りる音が聞こえてきた
ベットから出てカーテンを開けると光の眩しさで、思わず目を瞑る
ゆっくり目を開けて見ると、太陽の光をこの白い部屋が眩しく見せているのが分かった
『だから白は嫌いだ』
悪態を付きながら寝室を出て下へと降りる
ダイニングテーブルには美味しそうな朝食とコーヒーが並べられていた
どうやら朝食はサンドイッチのようだ
椅子に座り、目の前の朝食に目を奪われていると突然、テレビのアナウンサーの声が頭に響いた