零度の華 Ⅱ
「零(ゼロ)、必要な物は揃っているんですか?下着や服とかその他諸々と」
『そういえば、ない。買わないといけねぇ』
「では、行きましょうか。でも、それは目立ちますね」
黒のスキニーパンツに黒のパーカーは悪目立ちしてしまうな
しかし、今着ているこれしか服はない
「私ので宜しければお貸しします」
『上だけ貸してくれ』
下はこのままでいいだろう
上だけ貸してもらえば、女としても十分いける
男装したまま女の下着を買うと、ただの変人になってしまうからな
烏(クロウ)に上だけ借りるため2階に上がる
「では、これをどうぞ。準備が終わりましたら、下へ来てください」
あたしは、烏(クロウ)からベージュのタートルニットを借りると自分の寝室に向かった
パーカーを脱ぎ、下に来ていたTシャツはそのままで上からタートルニットを着る