零度の華 Ⅱ

闘~鷹見vs狼の知恵競べ~

ふわぁ


欠伸がこぼれる




「無茶しますね」




あたしの目の前に置かれたコーンポタージュに口を付け、テレビを見る



テレビではシークライト軍の全員が殺されたことと、警官が1人殺されたという話題が未だに続いていた






返事もしないあたしに、亜紀は言葉を続ける




「警官のお通夜に行って、罪滅ぼしですか?シークライト軍に出会って善人にでもなりましたか?」


『あたしが、たかが人1人の為に罪滅ぼしで通夜に行くわけねぇだろ。善人?ふざけるな。あたしは悪人から成り上がるつもりはない』





あたしは温かいコーンポタージュを飲む



ん、美味しい





「では、行った理由をお聞かせください」




亜紀の方向を向き、目を合わす




『零(ゼロ)が女だと知られているか、いないのかの確認をする為だ』





女だと自ら姿を見せ、正体を知る藤沢は殺せたとしても、お巡りさんまではあの現場で殺すことは不可能だ





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