零度の華 Ⅱ
その仕草が何を意味するのか分かれば、口を開くことなくあたしの前に黒の携帯電話を差し出す亜紀
色々と仕掛けてられている白の携帯電話を取り出し、黒の携帯電話にデータを移すように打ち込んでいく
こういう時に2つ携帯電話があるのは便利だな
いらないデータはスルーをしておく
.........よし、これでいい
パソコンに入っていたデータは監禁前日にUSBにコピーしてあるから心配ない
データを移行した後に、パソコンに入っていた全てのデータは削除して警察に預けていた
いらなくなった携帯電話とパソコンを公園の手洗い場となっている場所に置き、蛇口をいっぱいに捻る
水が勢いよく出ては2つの機械を濡らしていく
亜紀は不思議そうにそれを見ている
一時、捻りっ放しにしていた蛇口を元の位置へと捻り回して水を止める
そして、思いきり踏みつけた
2,3回繰り返せば罅が入り使い物にならない