零度の華 Ⅱ
あたしはこれからどうしようか、何をしようかと頭の中で計画を立てようとしているところに咲斗の声で中断させられた
「お2人は、どういう関係なんですか?」
『無理して敬語を使う必要はない。普通にしろ、変に畏まれると鬱陶しい』
咲斗の方を向き、声にせず分かったかと問う
読み取った咲斗は「分かった」と声にして返事を返す
『それで、あたし達の関係だったな。特に深い関係ではない。それだけ言っておく。後はお前の想像に任せる』
あたしはベットからコンクリートの地へと足をつき立ち上がる
目で亜紀に合図をすれば、亜紀も椅子から立ち上がった
『世話になった。また来る』
それだけ残しあたしはドアへと向かって歩く
その後ろをついて来る亜紀、部屋を出る前に兄の咲斗の方へ向き会話を交わすのかと思ったが、そんな素振りを見せることはなかった
ドアを閉めた亜紀を見ていたあたしの視線に気づいた亜紀は「何か?」と問う
それにあたしは『別に何もない』と答えると、足を進め建物の中から外へと出る