零度の華 Ⅱ


それに応じないわけないだろ


そして、アイツ等が考えたサーカスを潰し、あたしの考えたショーに参加させる




もう、シナリオは出来ているんだ


誰にも邪魔はさせない




コーヒーを飲み終えたところで店を出る



その後は別れ、夜に備えた


烏(クロウ)は、あたしから受け取ったMIUNIT(ミニュイ)の殺し屋を2人殺り、あたしは依頼に応じて仕事をこなす



零(ゼロ)殺し計画実行日の3日前の出来事





翌日、アジトへ行くと周りからの殺気を含んだ視線に鬱陶しく思う


MIUNIT(ミニュイ)のメンバーを殺したのが、零(ゼロ)だと思っているらしい




あたしは澄ました顔で歩いていると、前から鯱(オーカ)がやってくる



普通にすれ違うと「おい、待て」と鯱(オーカ)に止められ、振り返った







『何だ』


「よく、アジト(ここ)に来れたな」


『どういう意味だ』


「しらばっくれるつもりか?てめぇが、2人を殺ったんだろうだ!」



鯱(オーカ)が怒鳴ったせいで、さらに注目を浴びることとなる





『違う』


「嘘つけ!お前が殺ったんだろ」




2人を殺したのはあたしだと結び付けたいらしい


いくらあたしが殺してないと言っても、絶対あたしが殺したと言い切る


肯定づけては、あたしを完全に悪役に仕立て上げる魂胆か





『はぁ、俺だという証拠でもあんのか?お前のくだらない感情だけで、俺を悪者にするのは、やめろ』


「鯱(オーカ)の悪い癖ですよ。何もなしに勝てるわけないでしょ」






あたしの後ろからやって来るのは毒蛇(ヴァイパー)


毒蛇(ヴァイパー)もまたボス側か





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