零度の華 Ⅱ
『流石、毒蛇(ヴァイパー)。分かってるじゃないか』
「えぇ。この世界は情報だと教えてくれたあなたの言葉、忘れてませんから」
『フッ。...で?何か情報があるのか?』
「いいえ、ありません」
「おい!!」
当たり前だろ、あたしは殺してないんだからな
『だろうな』
「でも、昨日、零(ゼロ)は仕事をした。2人を殺すことはできますよね?」
『だったら何だ?分かっていると思うが、俺は死体の傍に必ず俺だと分かるよう、カードを置く。今回、それがあったのか?』
「いいえ、ありませんでした。しかし、カードを置くことをしなければいいだけの話です」
面倒臭いな
どうして、こんなにあたしを悪役にしたいんだ
雲雀に何を吹き込まれた?
雲雀はMIUNIT(ミニュイ)の全員を、自分の味方につけたつもりなのか
『俺を悪者と見るのは構わない。好きなように解釈してろ』
そう言い残しこの場を去る