零度の華 Ⅱ
「やっと入れましたね。ここのパンケーキ、一度は食べてみたかったんですよ」
メニュー表を手に持ち、パンケーキを選んでいる
「もう、決めましたか?」
『俺はいい』
「もしかして、甘い物苦手でした?」
『苦手じゃないが、あまりこういう物を食べないからな。どれが美味しいとか分からないんだ』
「じゃあ、私が選んでもよろしいですか?」
『あぁ、頼む』
あたしは菖蒲(アイリス)にメニューを選んでもらった
運び込まれたのは、色々なフルーツがたくさん盛られているパンケーキ
「こちら、トロピカルフルーツですね。そして、こちらはベリーベリーです。では、ごゆっくり」
菖蒲(アイリス)の前に運び込まれたパンケーキは、名前通り赤に染まっていた
一口、食べてみる
パンケーキは甘すぎずフルーツもたくさんあり、女が騒ぐ理由も分かる
簡単に言うと美味しい
菖蒲(アイリス)は笑顔でパンケーキを頬張っていた