零度の華 Ⅱ
『で、話したいことは?』
その一言で菖蒲(アイリス)の表情は一変する
「...殺ってないですよね?私は信じてます」
真っ直ぐな目
本当に可愛い駒だな
『ありがとう。俺の味方はヒカリ、お前だけだ。嬉しいよ』
「私がお供するのは、あなた様だけです」
菖蒲(アイリス)の頭を撫でると照れていた
『それで、本題はここからだろ?一体何があった』
再び顔を歪ませ、言いにくそうに口を開く
「今回のことを含め、消すべきだと上が決断し今日の夜に...、その......」
菖蒲(アイリス)は言いにくそうに小声で話す
人の目もあるから大きな声では言えないし、いつ誰に聞かれているかも分からないからな
なるほど
メンバーを殺したのをあたしだと決めつけ、零(ゼロ)殺しを1日早めて実行するということか
いよいよ、その時が来たか
『そうか』
「私がお守りします!」
『いや、お前は今は上に従え』
「そんなこと、できません!」
『俺の事を信じているんだろ?大丈夫だ』
「...分かりました」
納得のいかない顔をし、これ以上この話をする必要はないので話題を変える