春はすぐそこ。

「お前、ほんと親のこと話すのダメなのな。」

ダメじゃない。

向こうが私をダメなのだ。


母が今まで私の顔をみて目をそらす理由が今日わかった

本当の母親に似ているから気まずくて顔を合わせられないのだ

父もきっとそうだ


「とにかくいくぞ。」

腕を掴まれる

「やめて、」

勢いよく離した

「…なんだよ。」

「何してるの?」

「こっちのセリフだ。早く帰るぞお袋心配してる。」

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