春はすぐそこ。

手紙を奪うような勢いで机にしまった。

「ごめん、」

さすがに勝手にアルバムはまずかったか…。

「なんか面白いものでも写ってたか?」

「別に。普通のアルバムだったね。」

「だろうな。」

かなり不機嫌になっている。

気まずい…とてもめんどくさい…

何かを話すという空気ではなくなってしまった。

「牧野、髪、」

「髪?」

「乾かしてこいよ。風邪ひくぞ。」

「あー、うん。ドライヤーかりるね。」

「洗面所においてある。」

「わかった。」

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