春はすぐそこ。
「いえ…私は…」

将来。

何も決めていない。


看護師なんて人の命を預かる仕事は私はできない。


「お前、花関係の仕事つくんだと思ってたわ。」

「え…」

「学校の花壇の手入れ、お前がしてるじゃん。好きなんじゃねぇの?」


どうして知っているんだろう。


古川と話なんてろくにしたことなんてない。

「花ちゃん、お花好きなの?」

「あ…知識とかは何にもないんですけど、好きです。」

「だったら、私のお友達でお花屋さんしてるところがあってね、ひとり産休に入って人手が足りないの。アルバイトしてみない?」
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