春はすぐそこ。
これは頭おかしいのかな??
「どこ行くんだよ。」
「いや、帰るけど。」
季節は6月。
梅雨に入り、いつ雨が降ってもおかしくない空模様だった。
「送る。」
「結構です。」
「行くぞ。」
「ちょっと、帰らないって。」
どうせ家の方角を知らないだろうから放っておけばいいかな、
なんて考えは甘く、家の前まで付いてくる始末。
「こんなところから通ってんのかよ。」
「なんで本当についてくるのよ。」