last smile
last smile
電話のベルが鳴る。
3回鳴って、切れた。
それがいつもの合図。
その数秒後に、再び電話のベルが鳴り出した。
コール1回で、受話器を取った。
「もしもし、わたし。今から行ってもいい?」
告げられる言葉もいつもと同じだ。
「いいよ。待っているから」
受話器を置いて、窓へと向かう。
5階建てのマンション。
2階の窓から下を見下ろす。
そこからは電話ボックスが見える。
駆け出してくる人影。
まもなくこの部屋のチャイムが鳴るはずだ。
ピンポーン。
黙ってドアを開ける。
そこに立っているのは、先程の電話の彼女だ。
肩までの長いストレートの髪。
それ以上伸びた髪を、自慢じゃないが一度も見たことがなかった。
「ほら、入れよ」
彼女の細い肩を抱いて、家の中へと入れた。
3回鳴って、切れた。
それがいつもの合図。
その数秒後に、再び電話のベルが鳴り出した。
コール1回で、受話器を取った。
「もしもし、わたし。今から行ってもいい?」
告げられる言葉もいつもと同じだ。
「いいよ。待っているから」
受話器を置いて、窓へと向かう。
5階建てのマンション。
2階の窓から下を見下ろす。
そこからは電話ボックスが見える。
駆け出してくる人影。
まもなくこの部屋のチャイムが鳴るはずだ。
ピンポーン。
黙ってドアを開ける。
そこに立っているのは、先程の電話の彼女だ。
肩までの長いストレートの髪。
それ以上伸びた髪を、自慢じゃないが一度も見たことがなかった。
「ほら、入れよ」
彼女の細い肩を抱いて、家の中へと入れた。
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