この結婚断固反対です‼︎
「お前は俺のルールに従っていればいいんだよ」

後ろから掛けられた言葉にはっとして振り返れば、すぐ目の前にはシャワー後の濡れた髪から除く濃い茶色の瞳があった。

その瞳にドキンと心臓が跳ねた。
狼狽する私を見てクックッと喉を鳴らして初めて笑ったと思えば、意地悪く口角を上げた。そしていきなり私の髪を摘むと、パラパラと髪を落とす。

綺麗な顔が楽しそうに微笑を浮かべそのまま頬へと触れた。
その行為に不覚にも私の心臓がドキドキとうるさく顔が一気に熱くなった。

「っ……!」
そんな私の様子に、また楽しそうにニヤッと笑うと、「さっさと風呂入って寝ろ」それだけを言ってその人はソファに腰を下ろすとおもむろにパソコンを開いた。

その様子に、もう何を言っても無駄だと悟り踵を返した。
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