ありがとう
裕翔へ
これを読んでるってことは、私は死んじゃったのかな?
私が、余命宣告されたあの時から、いろいろなことがあったね。

まず、私が裕翔を避けたこと…
あれは、残った時間、裕翔と一緒にいることを選ぶと、別れが、死が、もっと怖くなるとおっもたから。
傷つけてごめんね…

次に、救急車で病院に運ばれたこと…
心配かけてごめんね。
突き放してたのに、助けてくれてありがとう。

次は、毎日お見舞いに来てくれたこと…
嬉しかった。こんなにも、大切にされてたんだって、思われてたんだって嬉しかった。

最期に、今日…
お母さんには、死んだ日に渡してって言ったから、今日で当たってるよね?
私は、もう死んじゃったから、分からないけど、泣いてくれたかな?
悲しんだかな?
でもね、裕翔が私のことを忘れなかったら、私は、ずっと裕翔の心の中で生きることが出来る。(だからって彼女つくらないのダメだからね!)
私は、誰かが宮野千恵は、生きていた、って覚えていれば、死なないよ?
だから、私のことを忘れないでね?


愛してる…裕翔

千恵
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