風に吹かれた奇跡
「うん。」
まさか病気のこと聞かれると思ってなかった。

病気のこと忘れるために色んなこと話した。

モテるの?とか頭いいの?とかとりあえず手当たり次第に話題見つけて話した。

「あ、もうそろそろ新幹線の時間来ちゃうんじゃない?」

「あ、ほんとだ。」

「じゃあばいばいだな。」

「うん。」


"ばいばい"って言葉にやられた。

怖くなって涙が溢れてきた。
大樹くんには心配かけたくなかったのに。

大樹くんは優しいから、その優しさに触れたらもっと涙出てくるよ。
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