風に吹かれた奇跡
「その風船ください。」
風船を配ってる看護師さんに話しかけた。

「あらー!美羽ちゃんも欲しいの?」

「うん!」

「まだまだ子供ね!はい、どうぞ。」

「ありがとう!」

赤い風船を受け取って、急いで病室に戻った。

「あとは……。」
便箋と封筒とペンを用意して、ベッドに入るって手紙を書く。

手紙の終わりに自分の名前とこの病院の住所を書いてっと。

「できた!」
風船の紐に落ちないようにぎゅっとくくりつける。

そして窓を開ける。

「誰かに届くかなぁ。それっ!」
外に風船を投げる。

青い空と雲の中、赤い風船に風に乗って吹かれていった。
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