風に吹かれた奇跡
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結局午後は全部の授業をサボった。

ずっと手紙のことを考えていた。
手紙を出してみるか出してみないか迷ったけど、最近1日1日がつまらない。

だから、騙されたと思って出してみようかなって思う。どうせ出したところで返事が返ってくるとは思えないけど。

「だーいき!今日も一緒に帰っていい?」

「いいよ。帰ろっか。」
愛美がまた近づいてきた。

「今日は愛美の家、来れる?」

「うーん。今日はバイトないからな。行けるかも。」

「ほんと!?じゃ、愛美の家に直行しよ!」

「いいよ。」
こんな健気な感じに誘ってくるけどどうせ、この女の目的は…

「愛美の家ついたら……しよ?」
腕にぎゅっと抱きついてきた。

やっぱりそうだ。こんな女の考えなんて鷹がしれてる。
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