風に吹かれた奇跡
「よし。」

屋上に人はほぼ誰も来ない。まぁ、授業中ってこともあるんだろうが、なんたって立ち入り禁止だからな。

屋上に入るのは多分、この学校では俺と敦くらいだ。

「大樹、どうしたんだよ。急にニヤケながらこんなところに来て。お前が1時間めからサボるなんて珍しくね?なんかあった?」
敦が屋上にきた。俺のこと追いかけてきたみたいだ。

「ニヤけてねーし、なんもねーよ。」
早く手紙の内容を見させてほしい。

「なんもないのか。それよりさ、俺のビックニュース…。」
「帰りにして。」

そう言い捨てて手紙を開いた。



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