風に吹かれた奇跡
「まぁ、いいや。」

気を利かせて2人から離れた。


するとすぐ、女が寄ってきた。

「田村くん!」
多分初めて話す女。やたら香水くさい。化粧も厚いし。

「初めまして~!あたしね、乃々っていうの!よろしく!」

「うん。よろしく。」

「田村くんと一緒に歩けるなんて幸せ!」

「そんなことないでしょ。」
こんなことで幸せになれるなんてお気楽ものだな。

「幸せだよ!だって学校1のイケメンとこうやってあるけるんだもん!」

そう。どうせ俺に近づいてくるやつは外見だけ。中身なんて見ていない。

早く家帰りたい。学校にいたって何もすることないしな。


こうしてまた、今日も1日は終わる。
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