風に吹かれた奇跡
「あははっ!美羽マジで面白い!」
「え?」
面白い?このわたしが?
「こんな素直でテンション上がったり下がったりするひとあんまりいないって!少なくとも私の学校の友達の中にはいない!」
お腹を抱えて笑ってる。
杏ちゃんの笑顔見て笑い声聞いてたらなんだかこういうの久しぶりで幸せだなって思ってたら
「嬉しい。」
ってつい声が出ていた。
「へ?なんで?」
「わたしさ、友達いなくなっちゃったんだよね。中3のときは友達お見舞いに来てくれてたけど受験で来れなくなってそれっきり。
お母さんもお父さんもいないしおばあちゃんとおじいちゃんはいるけど歳とってるからお見舞いにこれなくて、お見舞いに来てくれるのは幼なじみの晶だけで、でもバスケ部だから忙しいからそんなたくさんは来れないし。
晶がきてくれるのは嬉しいけどやっぱり女の子だけで話したいことあるし。それで杏ちゃんと今日話せて幸せだなっておもって嬉しいなぁって。」