風に吹かれた奇跡
いまあいさつしてきたのは中学から一緒のクラスメイト、金田敦。

「親友があいさつしてんのに、舌打ちはないっしょ。だいきせーんぱいっ♡」

「だまれ。うぜえ。」

「ったく。女の子の扱いと比べて俺の扱いひどすぎじゃね?」

「まぁね。」

そう、俺の本性はこんな感じ。

「女ってさぁ優しくしとかないといろいろうるさいじゃん。噂とかたったりして。そういうのほんとうにめんどくさいんだよ。」

俺の女にたいしての本心もこんな感じ。

「うーわ。まじ腹黒い。」

「うるせーな。いちいち文句つけんなっての。」

「でも、大樹、めんどくさいとか言ってるけど優しくして、朝からあんなに騒がれるのも嫌じゃね?」
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