風に吹かれた奇跡

「嫌にきまってんだろ。毎朝毎朝、校門くぐった瞬間かん高い叫び声聞こえて鼓膜破れるかと思うし、たいして関わりもないのにあいさつとか本当にウザイ。」

敦に愚痴りながら下駄箱に向かう。

「あ!大樹くん!おはよ!」

「うん!おはよ!」
すぐに表情を変えてあいさつをかえす。

「うわぁ。すげぇ王子様スマイル。お前、よくそんなコロコロ表情変えられんな。怖いんだけど。」

「仕方ねぇだろ。入学した時からずっとこんな感じなんだから。3年もこんなことやってれば誰でもできるようになるって。」

そう言いながら上履きにはきかえようとすると、下駄箱の中に一通手紙が入っていた。
< 6 / 124 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop