風に吹かれた奇跡
「嫌にきまってんだろ。毎朝毎朝、校門くぐった瞬間かん高い叫び声聞こえて鼓膜破れるかと思うし、たいして関わりもないのにあいさつとか本当にウザイ。」
敦に愚痴りながら下駄箱に向かう。
「あ!大樹くん!おはよ!」
「うん!おはよ!」
すぐに表情を変えてあいさつをかえす。
「うわぁ。すげぇ王子様スマイル。お前、よくそんなコロコロ表情変えられんな。怖いんだけど。」
「仕方ねぇだろ。入学した時からずっとこんな感じなんだから。3年もこんなことやってれば誰でもできるようになるって。」
そう言いながら上履きにはきかえようとすると、下駄箱の中に一通手紙が入っていた。