風に吹かれた奇跡
ニコッと笑顔だけ返して席につく。

教室で俺の席は窓側の一番後ろ。

隣の席は敦だから、女には喋りかけられる回数は少ない。

敦がトイレ行ったりとかして、席から離れると、めちゃくちゃよってくるけど。

「ねぇ、大樹ー。俺、彼女欲しい。」

「作ればいいじゃん。」

「できねぇんだもん。」

「でも、結構告白とかされてんじゃん。」

「だって、タイプの子がいない。」

敦はもてる。

短髪が似合っててバスケやってて高身長だし運動神経いいし、頭いいし。男の俺が言うのも、気持ち悪いけど顔だって結構カッコいい。
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