風に吹かれた奇跡
杏ちゃんが帰ったあとすぐに看護師さんが入ってきた。

「美羽ちゃん。大丈夫だった?」

「はい!心配かけちゃってすみません。」

「元気そうだからよかった。あと、はいこれ。また届いてたわよ。」

「ありがとうございます!」

「じゃあ今日は早く寝るのよ。おやすみ。」

「はーい。」

大樹くんからの手紙を受け取った。

もう誰もこなさそうだなって思ったから手紙をひらいた。

『久しぶり。

手紙ださの遅くなってごめん。

美羽の手紙を読んだとき世界って狭いなって思ったよ。俺確かにバスケやってたよ。やめたのは母さんがいなくなったから。

俺の母さん父さんと離婚してからおかしくなったんだよ。暴力とかはなかったけど怒鳴られたり。すごい嫌で母さんから逃げるためにバスケやってたってだけ。

でも中学の時母さんが俺のことおいて出て行ったからやめたんだ。それだけだよ。』


手紙を読んで泣きそうになった。



大樹くんに会いたくなった。
< 89 / 124 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop