ずっとずっと、キミとあの夏をおぼえてる。
本山くんのキャッチャーミットにボールが収まると、本山くんが尻餅をついた。
それは、大河のボールがあまりに速く威力があったからだ。
「ありゃ、百四十キロ超えてるな」
しかもど真ん中のストライク。
打席に立つ二年の先輩はバットすら出なかった。
そして今度はゆっくりとしたカーブで内角に一球。
タイミングをずらされた先輩のバットは宙を舞った。
「カーブもいい」
監督は感嘆のため息を漏らしている。
他の先輩たちも食い入るように大河を見つめている。
そして、あっさり三球三振。
そのあとのふたりも同じ。
ボールがバットをかすることすらなかった。
「霧島、いいぞ」
「ありがとうございます」
大河は監督に褒められている。
本山くんもようやく緊張が解けた様子で笑顔が戻った。
「お前、すごいな」
三年の先輩までもが大河の活躍に目を丸くしている。
「いえ、まだまだです」
一見、謙遜に聞こえるけれど、彼は本気でそう思っていると思う。
それは、大河のボールがあまりに速く威力があったからだ。
「ありゃ、百四十キロ超えてるな」
しかもど真ん中のストライク。
打席に立つ二年の先輩はバットすら出なかった。
そして今度はゆっくりとしたカーブで内角に一球。
タイミングをずらされた先輩のバットは宙を舞った。
「カーブもいい」
監督は感嘆のため息を漏らしている。
他の先輩たちも食い入るように大河を見つめている。
そして、あっさり三球三振。
そのあとのふたりも同じ。
ボールがバットをかすることすらなかった。
「霧島、いいぞ」
「ありがとうございます」
大河は監督に褒められている。
本山くんもようやく緊張が解けた様子で笑顔が戻った。
「お前、すごいな」
三年の先輩までもが大河の活躍に目を丸くしている。
「いえ、まだまだです」
一見、謙遜に聞こえるけれど、彼は本気でそう思っていると思う。