冷めた心に、暖かい日差しを...
小説と参考書と医療の本
ガラッと 開けられた
「澪凛ちゃん、気分どう?」
きっと 食器を片付けに来たのだろうと思い
柚月先生の声に顔を上げると、爽波先生も居た。
「やぁ、澪凛ちゃん!」
爽やかに笑顔を向ける
「変わりないです」
軽く返事をする。
「そうか、じゃあ点滴しよう?」
点滴をするのは、私が貧血気味なのだろう
左腕を出すと 消毒液の香りがするガーゼを
腕に塗り チクリと針が刺さった。
「あ、これ...はい!」
紙袋を抱えていた柚月先生が、手渡しされた
その紙袋の中には ネットで注文した
新しい本が入っている
中身を出すと、小説や参考書...その中には 医療の参考書もある。
「あれ、これ医療の方じゃん」
そう、指を指して爽波先生が言った
別になりたい訳じゃない、私は暇でやる事ないし 参考書と小説を探していた時に たまたまに目に入ったのが この本だった。
私は 医療分野に限らず、様々なことを学ぶのが好き
「たまたまです」
パラパラと捲っていくと
体の仕組みや病気の詳細が書かれていた
文系より理系好きだから
見た感じでは 苦にはならないだろう