冷たい彼に恋をしました。。
「陽菜ちゃん、ちょっと話あるんだ。いい?」 



陽菜ちゃん?


陽菜って呼び捨てだったのに、なんでそんなよそよそしいの?



なんとなく、この先のことが予想出来てた。



暗い廊下を歩く。自販機の明かりが、輝いていた。



「陽菜、ごめん。別れて。俺は、彩未を放っておけない。彩未のそばにいたい。


ごめん」



チカチカ光る明かりが、映る。


「私は、彩未の変わりだったの?


彩未が、目覚めたら私なんかいらなくなったの?


先輩は、そんな人ぢゃない。



先輩は、いつだって優しかった。


どうして。」



どうしてなのか、分からない。




行き場のない不安な気持ち。


チカチカ光る明かりと一緒に交わりたい。


「陽菜、ごめん。サヨナラ‥‥」




彼は私から離れてく。。



床にポタリ、と涙が落ちる。



シミを作ってく。


私は床に座り込み、泣きじゃくった。



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