彼女が消えるその瞬間まで
「おい、待て待て待て待て待て!分かったからさ」



何をし出すのか、ぼんやり見ていたら、なんと彼女は床に両手をどんとついて、土下座しようとしていた。


この教室で、みんなが見ている中、彼女に土下座なんてさせたら俺がどんな批判を受けるのか分からない。



「へへっ!私のかわいさに負けたのね」



「違うしバカ」



冗談を言う彼女に、俺は言った。


彼女はひどい!と言って頬を膨らませていた。



でも、周りの雰囲気は怒っているようには見えず、彼女も楽しんでいるようだった。

< 125 / 187 >

この作品をシェア

pagetop