彼女が消えるその瞬間まで
殴られた拍子に飛んでいったのか、周りをキョロキョロして見る。



周りの音が、左耳にしか入らず、雑音にしか訊こえない。



早く補聴器を探さないと。



「て☆>#@¥&○▲♂♀」


彼が何か言っているのか、全く耳に届かない。





それでもかまわず、俺は補聴器を探し続けた。






それが間違えたのか、俺は彼に顔面を蹴られた。



吹き飛ばされた。俺の額からは血が出ている。あーあ、ヤバいやつだな。





飛ばされたとき頭を打ったのか、俺の意識は朦朧としていた。

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