彼女が消えるその瞬間まで
「100点だね」


「えっ?」


静寂を切り裂いて、放たれた言葉は100点だった。それは、正解ってことなのか。



「ははっ、正解だよ。姫百合は将来にたくさんの希望を持っている。



だからあの子は、辛いときも悲しいときも笑っているんだよ。



太陽のように。たぶん、誰よりも生きたいという気持ちは強いだろう」


























あぁ。そういうことだったのか。



未来に、たくさんの夢と希望が彼女にはあったのだ。だけど、彼女は死んでいる。





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