彼女が消えるその瞬間まで
初めての気持ち
海に行った次の日、俺と姫百合は教師にこっぴどく叱られた。



無断欠席ってこともあったため、きっと内心は下がると思う。




幸いなことに、海に行ったのだけはバレていなかった。




でも、彼女は『私は成績なんて関係ないよー』と言っていた。



それも笑顔で。




そのことに関しては、俺はなんとも言えず、ただ引きつった笑みをこぼしていた。





俺たち2人の処分は罰として、夏休みに補習に来いということだった。




なんとも高校生らしい罰に、姫百合は『めんどくさーい』と駄々をこねていたのを今でも覚えている。







処分の通りに、俺たちは夏休みほぼ毎日補習を受けた。




学校サボるのは、かえって面倒だったのかもしれない。


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