代書屋
日馬「そんなこと、、、だって、あの手紙は、あなたの彼への詳細な聞き取り調査を元に、作ったものだよ?あなた、あの場にいたじゃないの。」

大海「そうですけど、、、」

日馬「自信を持ちなさいよ。ねぇってばさぁ。」

大海「たとえば、クジラのエピソード、わたし、すごい困ってるんです」

日馬「クジラ?え、なに」

大海「いや、日馬さん、海好きの彼を、喜ばせようと、エピソード創作したでしょう?」

日馬「した?」

大海「してます、完全に!」

日馬「え、どんな?完全に忘れてるわ、ごめんなさい、、」

大海「私が、学生時代、クジラに乗って、七つの島を制覇して回った、ってエピソードですよっ」

日馬「なんじゃそりゃ」

大海「いやあなたが書いたんですよっ」

日馬「マジで、、全然記憶にねぇな、、」

大海「酒でも飲んでたんじゃないの」

日馬「そうかもしんない、、」

大海「そうなのかよっ」

日馬「つか、そのエピソード、彼、信じてるわけ?」

大海「彼は信心深いお人なんですよっ」

日馬「いや、関係ないべ」
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