先恋~先生への恋~
4月に入って間もない頃、
歓迎行事というものがあった


中学2年、3年が新しく入った1年を歓迎する行事

今年は班にわかれて、それぞれ昼食を食べ、
そのあとテラッソHに行き、
ボルタリングを楽しむんだとか


私の班に東先生はいなかった

その時は楽しかったけど


思い出したら……なんてこった…



歓迎行事、当日


3年女子の親しい高田先輩と話していると

「ひまちゃん、好きな人とかおらんの??」


と、突然聞かれてみんなの前で聞く!?と
焦った


「……うっ……れ、蓮人……」

耳打ちをするときと同じくらいの小さな声で答えた


「そっかぁ~!なるほどな!うちは輝!」


蓮人は、私と同じクラスでスポーツが得意で、
勉強もトップを争うくらいで、
細くてかっこよくて、
肌が黒く焼けていて、
不真面目なところもあるけど、
いざとなると優しいいいことがギュッとつまった男子


輝君は、今高校1年で、
最近筋トレを始めたらしく筋肉ムキムキで、
スポーツも得意、(勉強はあれらしいけど……)
蓮人と同じで黒く焼けている


私はこういうタイプはあまり好きではないから、
高田先輩の気持ちがよくわからない



いや、恋をしている人の
気持ちはそれぞれわかったりわからなかったりする

それが当たり前
それでも、相手を好きでいられる
目で追いかけていられる

それが恋だと私は思う



< 2 / 4 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop