王族ワガママ皇子(8才)は生きる。
「ま、べつにエイデンがいなくても寂しくなんてなかったけどな!」
と強気に笑う皇子の頭をなんとなく、気づいたら撫でていた。
「わっ、なにすんだよ?!」
「ふふっ、なんだか皇子が可愛らしくて・・・」
にこにこと笑いながら頭をなでる私を、皇子はなぜか止める事はなく、手紙を書き終えた。
「ん、できたぞ」
「おおっ、よくできましたー」
「バカにすんなっ!」
調子に乗り皇子の頭をわしゃわしゃと撫でると、ぺしっと払われてしまった。
「では、もう日が暮れてしまいますから、渡しにいきましょうか皇子」
「・・・・・・あ、あぁ」
(まだ不安なのかな、うーんっと・・・)
「あ、じゃあ、エイデンさんの部屋に行くまで手を繋いでいきましょうかっ」
「なっ、いやだっ!」
「えぇーそうですか?」
「べつにいらんっ!ばーかっ!俺は先にいくからなっ!」
皇子は私を睨みつつ怒りながらも、エイデンさんの部屋に一人で駆け出していった皇子。