ミステイクX X X *SS*

jealousy

「亜湖、次に行く場所 どこがいい?」

リンクの上で、本当に楽しかった。まだ 続きがあるの?斗真、私 大丈夫かな…

「斗真、私が選べるの?」

「そうだよ。ご飯食べに行く。静かな場所に行く。海に行く。後は…」

「あのね…どれでもいい!斗真と一緒なら、全部全部行きたい…ダメ?」

「…。」

「亜湖、俺…」

斗真が向こうを向きながら 急に黙る。
ちょっと 顔が赤いみたい。照れてるのか?

「OK。じゃあ全部行こう!」

車はどんどん飛ばし いつしか私は事もあろうに 斗真との初ドライブ中に 眠りこけてしまった。

ハッと気付いた時 車は海岸線を走っていて、「亜湖おはよう♪」と爽やかに 斗真に笑われた。

「斗真、ごめん。失礼だよね私。斗真運転してるのに、何か心地良くて寝ちゃった!!」

「俺…運転プロ並みだから!」と笑って許してくれた。

一度、信号で止まった時に 斗真が真剣な顔で聞いて来た

「あのさ、亜湖の初めてを 俺がもらってもいいか?」

去年の秋 先輩と山下君と斗真の四人で飲みに行った時に 私はまだ未経験だと 言ってたのを 斗真は覚えてたみたいだ。

私は…焦る。その時は確かに嘘はついてない。でも、今は違う…
でも本当の事は絶対に言ってはだめ…と本能的に察知し、「いいよ…」
と頷いた…

好きな人に嘘をつく リアルな時間…
スゴく気分が重く…自分を殴りたかった。






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