直感的結婚~恋はこれから~
仕事を手に入れたけど、余分なものまで付いてきてしまった。いきなり結婚して大丈夫だろうか。

不安しかない。

だけど、何となく信用できる人だと思った。だから、ここまでついてきたし。これも彼がいう直感になるのかな。


「えーと、美琴ちゃんだっけ?」

「はい、山川美琴といいます。よろしくお願いします」


名乗っていないことに気付かされて、慌てて頭を下げた。少々よろしくお願いするのが遅れてしまったけど、挨拶は基本だ。


「うん、よろしく。で、美琴ちゃんは夢見ている結婚式はどんな感じ? 女の子はこんなふうにと憧れがあるものでしょ?」

「憧れている結婚式ですか?」


社長はにこやかな笑顔でうんうんと首を縦に振る。私は天井を見上げた。結婚式か……去年は二人の友達の結婚式に出席した。どちらもそれなりに素敵だったし、幸せそうだった。

愛する人と永遠の愛を誓う結婚式はどんな形であっても素敵で感動的。私もいつか愛する人と永遠の愛を誓いたいと……そう、大事なのは愛する人という部分。
< 14 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop