直感的結婚～恋はこれから～
このまま寝てしまいたいと思うが、それは叶わず。


「美琴。はい、水飲んで」


冷蔵庫に入っていたらしいペットボトルをピタッと頬につけられる。さっきキスされた場所が冷たくなる。

ゆっくりと起き上がって、開けてもらったペットボトルを口へと持っていく。カラカラに渇いていた喉を潤して、小さく息を吐いた。


「大丈夫？」

「うん、美味しい……」


冷たい水を体に入れたことで体温が下がり、ぼんやりしていた頭もクリアーになっていく。

そうして今置かれている状況がやっと理解でき……焦った。


「わわっ、ごめんなさい！」

「よかった、元の美琴に戻った。まだ飲む？」


彼は首を横に振る私の頭を優しく撫でてから、ペットボトルに蓋をしてサイドテーブルに置く。

それから私を抱きしめた。


「好きだよ、美琴」


耳元で囁かれる言葉に心が締め付けられて、私も抱きしめ返す。


「私も泰士さんが好き、大好き」


彼はバスロープを脱ぎ、私のバスタオルを取った。
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