直感的結婚~恋はこれから~
近くにないなら起き上がって、探そうと思うのに、腕を引っ張られて私はまた寝転んだ。


「大丈夫だよ。そのうち止まるから」

「でも」


彼の腕の中で鳴り続ける音を気にしていたが、一分ほどで止まった。

だけど、アラームが鳴るということは起きなければいけない時間だ。


「泰士さん、そろそろ起きないといけないんじゃ……」

「まだ寝てたい。美琴、気持ちいい……」


触れ合う肌は確かに気持ちが良い。

サイドテーブルの上のデジタル時計を薄目で見ると10時半。まだ寝てられるかな。

無理に起きなくてもいいかも……私は目を閉じる前にそっと彼に口づけた。

彼はまた夢の中へ入ったようだ。


「好き、大好き」


ぎゅっと抱きしめて、私もまた目を閉じた。


ーENDー
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