直感的結婚~恋はこれから~
「あ、動いた。斗和の声が聞こえたのかも」
「えー、ほんと? どこ、どこで動いたの? ねえ、足どこ?」
「斗和、足は下だ。斗和の足も下にあるだろ」
「この辺かなー」
泰士さんが下だと言うから斗和はお腹の下の方に手を当てる。
足が下だと逆子なんですけど。
お腹の子は逆子ではない。だから、足は下ではなくて上の方にある。
泰士さんは下の方で動くのを待つ斗和を見て口元を緩ませ、上の方に手を置いた。彼は斗和に嘘を教えて、自分が先に動くのを確認しようとしている。
でも、おへその辺りに手を置いている泰士さんも実は外れている。
さっき動いたのはこの辺り、真上ではなくて斜め上だ。私はその辺りを撫でる。
それを見ていた二人は……
「あ、そこなのか!」
「ええー、そこなの? 僕も触る!」
泰士さんが私の手の近くに移動させると斗和も同じように移動させてきた。
大きさの違う手が三つ並んで、足が動くのを待っている。だけど、お腹の子は恐縮してしまったのか動いてくれない。
「えー、ほんと? どこ、どこで動いたの? ねえ、足どこ?」
「斗和、足は下だ。斗和の足も下にあるだろ」
「この辺かなー」
泰士さんが下だと言うから斗和はお腹の下の方に手を当てる。
足が下だと逆子なんですけど。
お腹の子は逆子ではない。だから、足は下ではなくて上の方にある。
泰士さんは下の方で動くのを待つ斗和を見て口元を緩ませ、上の方に手を置いた。彼は斗和に嘘を教えて、自分が先に動くのを確認しようとしている。
でも、おへその辺りに手を置いている泰士さんも実は外れている。
さっき動いたのはこの辺り、真上ではなくて斜め上だ。私はその辺りを撫でる。
それを見ていた二人は……
「あ、そこなのか!」
「ええー、そこなの? 僕も触る!」
泰士さんが私の手の近くに移動させると斗和も同じように移動させてきた。
大きさの違う手が三つ並んで、足が動くのを待っている。だけど、お腹の子は恐縮してしまったのか動いてくれない。