直感的結婚~恋はこれから~
「なかなか動かないな」
「赤ちゃーん、動いてー。斗和だよー」
斗和がお腹に向かって話し掛けるけど、動く気配が感じられない。
長く待てない四才児は早々と諦めて、自分の部屋からくまが表紙になっているお気に入りの絵本を持ってきた。
「ママ、読んで」
「斗和、パパが読んであげるよ」
「やだ! パパが読むと怖いから、ママがいい」
泰士さんは声優並みの演技でセリフ部分を読むから、リアルさが斗和には不評だった。
斗和は私の隣に座り、大きなお腹に手を置いて開いた絵本を見る。
泰士さんも同じように反対側の隣に座って絵本を覗く。きっとお腹の子も聞いてくれている。私は張り切って朗読を始めた。
「……そのとき、くまは大きな口を開けて……斗和? 寝ちゃったみたい」
斗和の手がお腹から脱力して離れ、寝息が聞こえてきた。泰士さんに似て目鼻立ちが整っている斗和の寝顔は天使のようでかわいい。
「赤ちゃーん、動いてー。斗和だよー」
斗和がお腹に向かって話し掛けるけど、動く気配が感じられない。
長く待てない四才児は早々と諦めて、自分の部屋からくまが表紙になっているお気に入りの絵本を持ってきた。
「ママ、読んで」
「斗和、パパが読んであげるよ」
「やだ! パパが読むと怖いから、ママがいい」
泰士さんは声優並みの演技でセリフ部分を読むから、リアルさが斗和には不評だった。
斗和は私の隣に座り、大きなお腹に手を置いて開いた絵本を見る。
泰士さんも同じように反対側の隣に座って絵本を覗く。きっとお腹の子も聞いてくれている。私は張り切って朗読を始めた。
「……そのとき、くまは大きな口を開けて……斗和? 寝ちゃったみたい」
斗和の手がお腹から脱力して離れ、寝息が聞こえてきた。泰士さんに似て目鼻立ちが整っている斗和の寝顔は天使のようでかわいい。