直感的結婚~恋はこれから~
「うん、美味しい。これ、チキンカツ?」

「はい、鶏肉が好きだというので」

「わざわざ揚げたんでしょ? 大変じゃなかった?」

「いえ、昨日のうちにチキンカツだけは作っておいたのでそれほど大変ではないです」

「そうか。うん、美味しいよ。また食べたいな」


また食べたいと言うほど、気に入ってもらえてうれしい。


「ところで明日なんだけど、美琴なにか予定ある?」

「明日は日曜日ですし、特に何もないですけど」

「明日の夕方、うちのグループがプロデュースした結婚式があって見に行くつもりだけど、美琴も一緒に行く?」

「結婚式ですか? 行ってもいいなら行ってみたいです」


私はまだ雑用というか誰にでも出来る簡単な業務しか頼まれていなく、他の社員が忙しく動いているのを見て、手伝えるなら何でもいいから手伝いたいと思っていた。

でも、何も分からない私が声をかけて足手まといになったら困ると思い、自分から積極的に声をかけることは出来なく、指示されるのをただ待つだけだった。

一応仕事内容は聞いたけど、具体的にどうやっているのかプロデュースしたものがどう形になっているのか興味があった。
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