なっちゃん、こっちへおいで。
このまま、ここで。
なっちゃんを本当に僕のものにできるのではないか。
そんな、黒い感情が心を支配しようとした。
なっちゃんに触れたい。
僕の身勝手な欲望に、なっちゃんはまったく興味がないだろう。
僕が頭の中で何度もなっちゃんにキスをしようとしたこと、
そんなもの、なっちゃんにはきっと、どうでも良い事で。
それを思うと苦しくて仕方ない。
なっちゃん。
なっちゃん。
心の中で何度も呼んでも
もうなっちゃんは僕を振り返らなかった。
視線の先には
彼女のような向日葵の花。