キミを奪いたい
7.束の間の安らぎ、裏切りの過去
***



雷神のことがまたストレスとなり、女の子の日も重なってか貧血気味になってまた病院へ行くことになった。


よりにもよって重なるなんて……と思ったけど、ここ二週間はずっと塞ぎ込んでいたから、重なるのも無理はなくて。


お兄ちゃんと侑真たちが付き添ってくれると言ってくれたけど、貧血の薬を貰うだけだからと丁重にお断りをした。





病院について思い出すのはこの前のこと。


もしかしたらまたリョウと会うかもしれないなんて、期待のような焦りのような……複雑な感情が胸中でくすぶっている。



とりあえず、会ったら気まずくなるのは間違いない。


そう思った私は、残念だけど中庭に行くのは諦めることにした。

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